つばい能楽教室 の日記
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9月3日(土) 奈良で能を楽しむ会 特別公演 金春流「翁付キ高砂」 「高砂 舞序破急ノ伝」 シテ佐藤俊之 ツレ湯本哲明
2022.10.04
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9月3日(土)
○奈良で能を楽しむ会 特別公演 金春流「翁付キ高砂」
◇「高砂 舞序破急ノ伝」
シテ佐藤俊之 ツレ湯本哲明
奈良春日国際フォーラム甍で行われ、盛況のうちに無事終了しました。
佐藤先生、森山さんには大変お世話になりました。貴重な経験をいただき誠に感謝いたします。ありがとうございました。
◇「翁」シテ佐藤俊之
「翁」の峻厳な雰囲気は得も言われぬものがあります。特に、楽屋うち、鏡の間で執り行われる所作、儀式には、特別なものに臨む気持ちを高ぶらせ、神聖な気持ちにさせられます。演者は侍烏帽子に素袍上下の第一礼装。
鏡の間の祭壇に備えた、御神酒をいただき、洗米を含み、粗塩で身を清め、切火を受けて舞台に出ます。
また、舞台も独特の構成を見せ、目を離せません。まず翁渡りに圧倒され、小鼓が三調並び、地謡も正面の鏡板の前に座る姿に特別感が漂います。翁の特殊な謡。千歳の颯爽とした舞。翁の神聖な舞。(舞台上で面をつけ、面をはずすのも他に例のないこと)三番叟の揉ノ段、鈴ノ段ですべてが清められ、「翁」は終わります。
まさに祝福の神聖な舞。むしろ儀式に近い舞と言えるでしょう。
◇「高砂」ツレ湯本哲明
「翁」が終ると、脇鼓二人が退場し、地謡が常の位置に戻り、そのまま「高砂」に入ります。今回は小書き“舞序破急ノ伝”が付き、神舞が特に緩急が付き、舞も二段目、四段目を抜いた特別な三段構成で見るものを別次元へ誘います。装束も天神の面に、狩衣をエモンにして、特別感を出します。
また、謡も一声切になりまして省略をして、小書きを際立たせます。
ツレは前半のみ出演で、少しの謡と型はほとんどありません。
「翁」が始まる前にもう装束を付けていましたので、長いことじっと待つのはかえって緊張感が増します。ましてや、神聖な「翁」を見ながら待つのはなおのことです。何とか間違わずに、よろめかずに、舞台に傷をつけないようにと祈るばかりでした。
おかげさまで、間違いもなく、終ることができました。ただ、シテとのカケアイ、同吟のところで、謡がよく聞き取れず(鬘を付けると聞こえにくくなるものです)、上手く合わせることが出来なかったところがあり、苦心しました。
翁付き高砂。約2時間40分の長丁場でした。ずっと舞台を勤めた、お囃子の方、地謡の方はとても大変だったと思います。
みなさまのおかげで、とても貴重な体験ができたこと、感謝いたします。どうもありがとうございました。
