つばい能楽教室 の日記
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1月21日(日) ○日本全国能楽キャラバン 名古屋公演 能「嵐山 白頭、働キ入リ」 能「船弁慶 遊女ノ舞、替ノ型」
2024.02.03
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名古屋能楽堂 午後1時開演
金春流 能「嵐山 白頭、働キ入リ」金春穂高
金春流 能「船弁慶 遊女ノ舞、替ノ型」本田布由樹、本田芳樹
☆湯本哲明 「嵐山」の前ツレを勤めました。
名古屋能楽堂で行われました。
チケットも売り切れで満員御礼だったそうです。
少し早めに入り、舞台で謡と位置の確認をしました。
しっかり稽古したつもりでしたが、どこか徹底していなくて謡も歩みやアシライなども不安定な気がしていました。特に型などはなく、謡も通常の謡であり、座っている時間も少なく、どちらかというと楽なツレだと思うのですが、なぜか覚えにくい感じがありました。
とは言え、申合せまでは、大きな間違いもなくまずまずでしたが、嫌な予感は当たってしまい、本番で大きな失策をしてしまいました。
同吟の下歌を飛ばしてしまい、上歌を歌ってしまったのです。シテの穂高先生もお囃子の方も一瞬戸惑われていましたが、こちらに合わせてくださいました。
下歌は低く、上歌は張りますので上歌に合わせるしかないのです。
私の方は確信をもって上歌を謡ったので、間違いが途中までわかりませんでした。
穂高先生はじめお囃子の方には平身低頭お詫びいたしました。自分だけならともかく、みなさんに迷惑が掛かることですので、責任重大です。なかなか落ち込むものです。これですから舞台は怖いです。
結局、稽古の仕方が悪かったのだと思います。見直して二度とないようにしたいと思います。
「嵐山 白頭 働入リ」
後の男女二神の出、合舞、蔵王権現の出現、働キ、キリの三神の舞と見どころがたくさんで、目が離せませんでした。まさに祝福の曲。この一曲でもお腹いっぱいという感じになります。
「船弁慶 遊女ノ舞 替ノ型」
前シテ静の序の舞。殊に橋掛かりでの型が印象に残る「遊女ノ舞」。
後シテの出の恐ろしさはまたゾクゾクさせられます。
この小書二つの特殊演出はとても見応えがあり、これまた観ていて文句なく楽しめるものだと思います。
しかし、小書の能を観てしまうと、普通の能が物足りなくなるように感じてしまうのはありますね。
